魔力を喪った賢者の娘は、とある帝国公爵の呪いを解いてあげたのです……が? ~傾く領地を立て直したら、彼が私に傾いてきた~
ルシドの優しい言葉は心に染みたが、でもこれは自分でやると決めた仕事だ。それに今は多分、なにかをしていた方が気が紛れる。なにせ、こうしてルシドと話している時すら……あの時のスレイバート様の表情がちらついて頭から離れないのだから。
私はこの先彼らとどう接していけばいいのか。
その悩みに答えを出す手がかりがどうしても欲しくて……ルシドにとってあまり聞かれたくないことだろうなと迷いつつも、私は尋ねてしまう。
「……ねえ。訓練試合の時、あなたがスレイバート様になにを言われていたのか、聞いてもいい?」
すると彼は、自嘲気味な笑みを浮かべてこう答えてくれた。
「……思い出せって言われてしまいました。自分が初めてこの国に来た時と……残してきた家族のことを」
「そんな……!」
わざわざそんな辛いことを思い出させるようなことを言うなんて……。
スレイバート様は本気でルシドと仲違いしても構わない気でいる――それを思い知り、表情を暗くした私をルシドは優しい笑顔で励ました。
私はこの先彼らとどう接していけばいいのか。
その悩みに答えを出す手がかりがどうしても欲しくて……ルシドにとってあまり聞かれたくないことだろうなと迷いつつも、私は尋ねてしまう。
「……ねえ。訓練試合の時、あなたがスレイバート様になにを言われていたのか、聞いてもいい?」
すると彼は、自嘲気味な笑みを浮かべてこう答えてくれた。
「……思い出せって言われてしまいました。自分が初めてこの国に来た時と……残してきた家族のことを」
「そんな……!」
わざわざそんな辛いことを思い出させるようなことを言うなんて……。
スレイバート様は本気でルシドと仲違いしても構わない気でいる――それを思い知り、表情を暗くした私をルシドは優しい笑顔で励ました。