魔力を喪った賢者の娘は、とある帝国公爵の呪いを解いてあげたのです……が? ~傾く領地を立て直したら、彼が私に傾いてきた~
「ふん……この私に公爵風情の意向を窺えだと? 貴様には貴族と皇族の格の差というものが全く分かっておらんな。お前ら、そいつをどけて、シルウィーを引っ立てろ」
「ま……待ってください!」
そこでやっと私は声を出せた。ルシドの背中から怒りの気配が伝わってきている。彼に、皇族に背いた犯罪者としての汚名を着せる訳にはいかない。
「ど、どうか皇太子様……私の話を聞いてください!」
「ほう? いいだろう……元婚約者の誼だ。何か言えることがあるのなら言ってみよ」
彼は鷹揚に顎をしゃくって私に発言を促す。
彼とは何のかかわりもないルシドがこうしてこちらを守ろうとしてくれているのだ。当事者である私が、縮こまってなにもしない訳にはいかない。
「か、彼も含めてこの土地の方々は、私にとてもよくしてくれています! ボースウィン公爵もまた、すべてを失った私のような者に、この地を故郷と思いたくなるほど優しく接してくださいました。だから私は、せめてもう少しの間彼らに恩を返したいのです!」
「ふん、それで?」
「ま……待ってください!」
そこでやっと私は声を出せた。ルシドの背中から怒りの気配が伝わってきている。彼に、皇族に背いた犯罪者としての汚名を着せる訳にはいかない。
「ど、どうか皇太子様……私の話を聞いてください!」
「ほう? いいだろう……元婚約者の誼だ。何か言えることがあるのなら言ってみよ」
彼は鷹揚に顎をしゃくって私に発言を促す。
彼とは何のかかわりもないルシドがこうしてこちらを守ろうとしてくれているのだ。当事者である私が、縮こまってなにもしない訳にはいかない。
「か、彼も含めてこの土地の方々は、私にとてもよくしてくれています! ボースウィン公爵もまた、すべてを失った私のような者に、この地を故郷と思いたくなるほど優しく接してくださいました。だから私は、せめてもう少しの間彼らに恩を返したいのです!」
「ふん、それで?」