魔力を喪った賢者の娘は、とある帝国公爵の呪いを解いてあげたのです……が? ~傾く領地を立て直したら、彼が私に傾いてきた~
往生際の悪い私に痺れを切らした皇太子様が私の黒髪を捻じり上げ、強く自分の元に引き寄せようとした、その刹那――。
「誰の許可を得て人の庭で騒いでやがる。クソ皇子が――」
背中でぶつりとなにかが断ち切れるような音がして、耳のすぐ側で声が聞こえた。
そして、反動で前に傾いでいた私の身体は、頼もしい感触に受け止められ。
「…………え」
突然の出来事に、私は混乱しながら、腕に当たる誰かの身体を支えに、顔を上げた。
すると――……。
「悪い……遅れた」
そこには超然とした――氷のような静かな表情で私を見つめるスレイバート様の姿があった。
「誰の許可を得て人の庭で騒いでやがる。クソ皇子が――」
背中でぶつりとなにかが断ち切れるような音がして、耳のすぐ側で声が聞こえた。
そして、反動で前に傾いでいた私の身体は、頼もしい感触に受け止められ。
「…………え」
突然の出来事に、私は混乱しながら、腕に当たる誰かの身体を支えに、顔を上げた。
すると――……。
「悪い……遅れた」
そこには超然とした――氷のような静かな表情で私を見つめるスレイバート様の姿があった。