魔力を喪った賢者の娘は、とある帝国公爵の呪いを解いてあげたのです……が? ~傾く領地を立て直したら、彼が私に傾いてきた~
怨嗟の籠る皇太子様の喚き声に冷笑で答えると、スレイバート様はそこからさらに、魔力の出力を上げた。
もはや辺り一帯の温度まで下がり、漂う白い冷気のせいで地面まで薄っすら氷が張りかけている。腕だけではなく、足元から皇太子様の身体は徐々に氷に包まれてゆき……。
「ゆる、さぬぞぉぉっ……! この憎しみ、たとえ我が生涯をかけようとも、償わせてやる! スレイバート・ボースウィン……貴様だけではなく、子々孫々に至るまで、この先心安らかに眠れるときはないと知れ――」
「黙れ。これ以上……てめーのくだらねえ恨みつらみに俺の仲間を巻き込むな……!」
「お、のれえぇぇぇ……ぐあぁぁぁぁぁぁ――っ‼」
断末魔のような咆哮を放ちついに、皇太子様の身体が剣を突き出したポーズのまま、頭の先まで完全に凍結する。
そこでスレイバート様は切っ先から手を離すと、心底気分の悪そうな顔でふんと鼻を鳴らした。
「ったく……こんなやつが次の皇帝だなんて、頭が痛くなってくるぜ……」
吐き捨てた後、彼の視線はやや離れた木立へと向く。
もはや辺り一帯の温度まで下がり、漂う白い冷気のせいで地面まで薄っすら氷が張りかけている。腕だけではなく、足元から皇太子様の身体は徐々に氷に包まれてゆき……。
「ゆる、さぬぞぉぉっ……! この憎しみ、たとえ我が生涯をかけようとも、償わせてやる! スレイバート・ボースウィン……貴様だけではなく、子々孫々に至るまで、この先心安らかに眠れるときはないと知れ――」
「黙れ。これ以上……てめーのくだらねえ恨みつらみに俺の仲間を巻き込むな……!」
「お、のれえぇぇぇ……ぐあぁぁぁぁぁぁ――っ‼」
断末魔のような咆哮を放ちついに、皇太子様の身体が剣を突き出したポーズのまま、頭の先まで完全に凍結する。
そこでスレイバート様は切っ先から手を離すと、心底気分の悪そうな顔でふんと鼻を鳴らした。
「ったく……こんなやつが次の皇帝だなんて、頭が痛くなってくるぜ……」
吐き捨てた後、彼の視線はやや離れた木立へと向く。