魔力を喪った賢者の娘は、とある帝国公爵の呪いを解いてあげたのです……が? ~傾く領地を立て直したら、彼が私に傾いてきた~
(また……会えるよね)

 そうして……彼の姿が完全に視界から消え、影も形もなくなった後でも。
 私達はその事実を拒むかのように、その場に留まっていた。
 ひたすら続く大地の先へ、目を向けたまま。

 この時――私は、今後生きていくうえでずっと心に残るだろう……とても大切な経験をしたのだと、そう思った。


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