魔力を喪った賢者の娘は、とある帝国公爵の呪いを解いてあげたのです……が? ~傾く領地を立て直したら、彼が私に傾いてきた~
その後聞いた話だと、どうやら、お茶の淹れ方はエルマ様直伝のものらしい。そうした、家族だけに受け継がれる大切なもの、想い、記憶……そういうものもきっとあるはずで。
多分私はもう一度だけ、信じたいのだ。
ボースウィン領に来た頃見たあの夢が正しい記憶で、私を抱き上げてくれていた父の姿が、決して思い込みから作られた妄想ではないのだと……。
多分私はもう一度だけ、信じたいのだ。
ボースウィン領に来た頃見たあの夢が正しい記憶で、私を抱き上げてくれていた父の姿が、決して思い込みから作られた妄想ではないのだと……。