魔力を喪った賢者の娘は、とある帝国公爵の呪いを解いてあげたのです……が? ~傾く領地を立て直したら、彼が私に傾いてきた~
カヤを救う方法がそれしかないというのなら……。
オレは、ただちにその偽聖女を討伐する作戦が開始されると信じ詰め寄った。だが、親父は……。
『ならん。お前たちも、今日のこの話は決して口外することを禁ずる。では、下がれ』
一言で跳ね除けると、女とオレたちを除いた広間にいる全員に退出を命じた。当然、オレは親父を説得しようと食って掛かる。
『おいあんた、娘の命がかかってんだぞ! それにこのままじゃ、リュドベルク領全体にどんな被害が及ぶか分かんねえ! 迷ってる暇なんてないはずだろうが!』
『やめろラルフ! 父上の話を聞け!』
エルハルトに押さえ付けられながらも、俺は厳めしい顔付きを崩さない親父に歯を剥き出した。だが、あの人の決定は変わらない。
『私とて、娘の命は惜しい。しかしベリカ殿、あなたの話すことに確証は?』
質問に対し、女は眉をピクリと動かしただけだ。
『ボースウィンの民の信仰心は、今その聖女に依っているのだろう。そこへ悪戯に刃を向ければ、同国民同士での、国を割る争いの火種を作りかねん』
オレは、ただちにその偽聖女を討伐する作戦が開始されると信じ詰め寄った。だが、親父は……。
『ならん。お前たちも、今日のこの話は決して口外することを禁ずる。では、下がれ』
一言で跳ね除けると、女とオレたちを除いた広間にいる全員に退出を命じた。当然、オレは親父を説得しようと食って掛かる。
『おいあんた、娘の命がかかってんだぞ! それにこのままじゃ、リュドベルク領全体にどんな被害が及ぶか分かんねえ! 迷ってる暇なんてないはずだろうが!』
『やめろラルフ! 父上の話を聞け!』
エルハルトに押さえ付けられながらも、俺は厳めしい顔付きを崩さない親父に歯を剥き出した。だが、あの人の決定は変わらない。
『私とて、娘の命は惜しい。しかしベリカ殿、あなたの話すことに確証は?』
質問に対し、女は眉をピクリと動かしただけだ。
『ボースウィンの民の信仰心は、今その聖女に依っているのだろう。そこへ悪戯に刃を向ければ、同国民同士での、国を割る争いの火種を作りかねん』