魔力を喪った賢者の娘は、とある帝国公爵の呪いを解いてあげたのです……が? ~傾く領地を立て直したら、彼が私に傾いてきた~
「現ボースウィン領公爵、スレイバートだ。少数だが、向こうから救援の部隊を連れて来た」
スレイバート様が身分を明かすと、エルハルトさんはがしっとその手を掴んで首を垂れる。
「こんなにも早く。なんとありがたい……」
「しばらくすれば、援軍の第二陣も到着する予定だ。そこのバカからあんたの妹が呪いを受けたことも聞いたが、今いったい、リュドベルク領の状況はどうなってんだ? あんただって死んでるって噂まで流れてたくらいなんだぜ。正確な情報が聞きてえ」
「それが……」
エルハルトさんは一転渋面になると辛そうな顔で、彼が数日から城で体験していたことを話してくれた。
なんでも、カヤさんがその身に呪いを受けて以後、リュドベルク領では瘴気被害や、魔物の目撃証言が頻発しているという報告が続々と各地から寄せられ、対応に苦慮していたのだという。
一個人に掛けられた呪いが、領内にこれほど強く影響するなど聞いたことがない話だ。そしてそれはカヤさんの不調とあまりにもタイミングが合いすぎている。その身を蝕む呪いとの関連性は即座に疑われ、一刻も早く強力な治癒士を呼び寄せ解呪を試みようとしたが、それよりも早く異変は起きてしまった。
スレイバート様が身分を明かすと、エルハルトさんはがしっとその手を掴んで首を垂れる。
「こんなにも早く。なんとありがたい……」
「しばらくすれば、援軍の第二陣も到着する予定だ。そこのバカからあんたの妹が呪いを受けたことも聞いたが、今いったい、リュドベルク領の状況はどうなってんだ? あんただって死んでるって噂まで流れてたくらいなんだぜ。正確な情報が聞きてえ」
「それが……」
エルハルトさんは一転渋面になると辛そうな顔で、彼が数日から城で体験していたことを話してくれた。
なんでも、カヤさんがその身に呪いを受けて以後、リュドベルク領では瘴気被害や、魔物の目撃証言が頻発しているという報告が続々と各地から寄せられ、対応に苦慮していたのだという。
一個人に掛けられた呪いが、領内にこれほど強く影響するなど聞いたことがない話だ。そしてそれはカヤさんの不調とあまりにもタイミングが合いすぎている。その身を蝕む呪いとの関連性は即座に疑われ、一刻も早く強力な治癒士を呼び寄せ解呪を試みようとしたが、それよりも早く異変は起きてしまった。