魔力を喪った賢者の娘は、とある帝国公爵の呪いを解いてあげたのです……が? ~傾く領地を立て直したら、彼が私に傾いてきた~
「く、くそっ……身分制度の重要性も弁えぬ野蛮人どもがっ! こんな領地はもうまっぴらだ! お前たちはここで勝手に朽ち果てろ!」
そして自称貴族の男性は捨て台詞を吐くと、踵を返し逃げ去っていった。鼻息荒くエルマ様はその背中を睨み付ける。
「ふんっ! 私の目の届くうちはテレサに指一本触れさせるものですか!」
自慢げに身体を反らす彼女に、周りから盛大な喝采が飛び交う。
「お母様ったら、最高!」
「当たり前じゃない、可愛い娘の前だもの!」
駆け寄る娘をしっかりと抱き寄せたその背中は、とても大きくて温かく頼りがいがある。
それを見て、彼女自身が認めていなくとも……エルマ様は紛れもなくテレサにとって立派で唯一の母親なのだなと、私はそう思った。
そして自称貴族の男性は捨て台詞を吐くと、踵を返し逃げ去っていった。鼻息荒くエルマ様はその背中を睨み付ける。
「ふんっ! 私の目の届くうちはテレサに指一本触れさせるものですか!」
自慢げに身体を反らす彼女に、周りから盛大な喝采が飛び交う。
「お母様ったら、最高!」
「当たり前じゃない、可愛い娘の前だもの!」
駆け寄る娘をしっかりと抱き寄せたその背中は、とても大きくて温かく頼りがいがある。
それを見て、彼女自身が認めていなくとも……エルマ様は紛れもなくテレサにとって立派で唯一の母親なのだなと、私はそう思った。