魔力を喪った賢者の娘は、とある帝国公爵の呪いを解いてあげたのです……が? ~傾く領地を立て直したら、彼が私に傾いてきた~
だが、恐ろしい形相でどやしつける男性を前に、エルマ様は両手を大きく広げてテレサを庇うと、一歩も引かなかった。
「いい加減にしてちょうだい! この子はわめくだけで何もしないあなたと違って、一生懸命ここにいる人たちの傷を治してくれているの! 邪魔をするなら屋敷から叩き出すわよ!」
「ぬっ……俺の家が、この領地にいくら金を出してきたと――」
なおも言い募ろうとする男に鼻を突き合わせ、エルマ様は大きく胸を張って叫ぶ。
「有事の際に弱っている人民の力になってこそ、誉れ高き帝国貴族! でかい図体をしてるくせに、そんな小傷できゃんきゃん吠えて……なにもせずに人からの施しだけを強要する男などに、栄誉を振りかざす資格などない! 恥を知れ!」
きっぱりと男性を戒める彼女の姿に、周りの人からも大きな声援が上がった。
「そうだそうだ! 身体が動くなら、兵士さんたちに混じって人助けでもしてきたらどうなんだ!」
「その嬢ちゃんは、さっき息子の怪我を治してくれたところなのよ! 伯爵貴族だかなんだか知んないけど、文句を付けるなら私たちも黙っちゃいないからね!」
周りからも次々と、ふたりを擁護する声が上がり……男に向けて小石や日用品が飛んでゆく。それに気圧された男性は、顔に汗をかき後ろ足をずり下げた。
「いい加減にしてちょうだい! この子はわめくだけで何もしないあなたと違って、一生懸命ここにいる人たちの傷を治してくれているの! 邪魔をするなら屋敷から叩き出すわよ!」
「ぬっ……俺の家が、この領地にいくら金を出してきたと――」
なおも言い募ろうとする男に鼻を突き合わせ、エルマ様は大きく胸を張って叫ぶ。
「有事の際に弱っている人民の力になってこそ、誉れ高き帝国貴族! でかい図体をしてるくせに、そんな小傷できゃんきゃん吠えて……なにもせずに人からの施しだけを強要する男などに、栄誉を振りかざす資格などない! 恥を知れ!」
きっぱりと男性を戒める彼女の姿に、周りの人からも大きな声援が上がった。
「そうだそうだ! 身体が動くなら、兵士さんたちに混じって人助けでもしてきたらどうなんだ!」
「その嬢ちゃんは、さっき息子の怪我を治してくれたところなのよ! 伯爵貴族だかなんだか知んないけど、文句を付けるなら私たちも黙っちゃいないからね!」
周りからも次々と、ふたりを擁護する声が上がり……男に向けて小石や日用品が飛んでゆく。それに気圧された男性は、顔に汗をかき後ろ足をずり下げた。