魔力を喪った賢者の娘は、とある帝国公爵の呪いを解いてあげたのです……が? ~傾く領地を立て直したら、彼が私に傾いてきた~
「ごめ……なさ……。私たちの、都合ばかりで……。でも、他に……どうにも」
「…………」
あまりにも痛ましいその姿に、私は見ていられなくてテレサの身体を抱えるように包んだ。短い吐息のような押し殺した鳴き声が、背中から伝わる。辛いことに、彼女のこうした悲しみを受け止めてあげられる人が、ここにはいない。
せめて、少しでも寄り添って重たすぎる肩の荷を分かち合ってあげたい。
「いいの。聞くことしかできないけど、なんでも話して」
「……ずっと、怖いんです。朝起きたら、お兄様の息が、止まっていたらって。時々、なんでもないのに……涙が出て、辛くて。……苦しいのは、お兄様の方なのに……」
私より年下の女の子が、死の淵にいる身内を目の当たりにして、無力感に苛んでいる。そんな姿、見ていられない。
「何ができるかわからないけれど、私なんかでよかったら側にいるわ。だから、苦しかったらいつでも話に来て。どうせ、実家に戻ることなんてもうできないんだしね……。それに、お兄さんのことも少しずつ近づく努力をしてみる。だから、ちょっとだけでいいから、気を楽にして」
「シルウィーお姉様……」
「…………」
あまりにも痛ましいその姿に、私は見ていられなくてテレサの身体を抱えるように包んだ。短い吐息のような押し殺した鳴き声が、背中から伝わる。辛いことに、彼女のこうした悲しみを受け止めてあげられる人が、ここにはいない。
せめて、少しでも寄り添って重たすぎる肩の荷を分かち合ってあげたい。
「いいの。聞くことしかできないけど、なんでも話して」
「……ずっと、怖いんです。朝起きたら、お兄様の息が、止まっていたらって。時々、なんでもないのに……涙が出て、辛くて。……苦しいのは、お兄様の方なのに……」
私より年下の女の子が、死の淵にいる身内を目の当たりにして、無力感に苛んでいる。そんな姿、見ていられない。
「何ができるかわからないけれど、私なんかでよかったら側にいるわ。だから、苦しかったらいつでも話に来て。どうせ、実家に戻ることなんてもうできないんだしね……。それに、お兄さんのことも少しずつ近づく努力をしてみる。だから、ちょっとだけでいいから、気を楽にして」
「シルウィーお姉様……」