魔力を喪った賢者の娘は、とある帝国公爵の呪いを解いてあげたのです……が? ~傾く領地を立て直したら、彼が私に傾いてきた~
痛い所を突かれたラルフさんが黙り込むと、スレイバート様はやれやれと肩を竦め、どうしてか私の方を向いた。そして神妙な顔で謝る。
「悪いシルウィー、急な用があってしばらく城を空ける。その間……そうだな。この雑魚は頼りになんねーし、クラウスにでも守ってもらえ」
「え……どちらに行かれるんですか」
「……ちょっとな」
珍しく明言を避けたスレイバート様に対して、突っ込んだのはラルフさんだ。
「へー……いいのかよ。婚約者をひとりにしちまって……あんたみてーな冷てえやつより、もっと優しくて頼りになる男が側にいるって、気付いちまうかもよ。――っで、なにすんだ!」
「んなやついるか、ボケナスが」
力強いポーズを取ったそばからバキッと結構な勢いで殴りつけられたラルフさんが倒れ込むのも気にもせず、スレイバート様は心配そうに私を見つめた。
「まあでも、お前にゃなにがあってもおかしくない気がするからな……。くれぐれも、俺が戻るまで城から出んなよ。分かったか?」
「は……はい」
「悪いシルウィー、急な用があってしばらく城を空ける。その間……そうだな。この雑魚は頼りになんねーし、クラウスにでも守ってもらえ」
「え……どちらに行かれるんですか」
「……ちょっとな」
珍しく明言を避けたスレイバート様に対して、突っ込んだのはラルフさんだ。
「へー……いいのかよ。婚約者をひとりにしちまって……あんたみてーな冷てえやつより、もっと優しくて頼りになる男が側にいるって、気付いちまうかもよ。――っで、なにすんだ!」
「んなやついるか、ボケナスが」
力強いポーズを取ったそばからバキッと結構な勢いで殴りつけられたラルフさんが倒れ込むのも気にもせず、スレイバート様は心配そうに私を見つめた。
「まあでも、お前にゃなにがあってもおかしくない気がするからな……。くれぐれも、俺が戻るまで城から出んなよ。分かったか?」
「は……はい」