魔力を喪った賢者の娘は、とある帝国公爵の呪いを解いてあげたのです……が? ~傾く領地を立て直したら、彼が私に傾いてきた~
そんな折……数百年前から、精霊教会の巫女の成り手を輩出し続けているセレーニテ公爵家から、突然来訪の申し出があったらしい。
これはなにかあるぞと喜んでその話を受け入れてみると、案の定、セレーニテ公爵はなぜか当時六歳ほどであった娘のヴェロニカを連れてきて、とある話を持ち掛けたそうだ。
「それが、【精霊の祈り塩】の事業計画だったって訳か?」
「ご名答!」
呆れた様子のスレイバート様の前で、ゲルシュトナー公はぱちんと指を弾いて見せた。
彼の説明によると、潮の生産が盛んなゲルシュトナー領で、当時からその売却益は領地全体の収入のかなりの部分を占めていたらしい。そしてセレーニテ公爵が持ち込んだ計画は、それに目を付けたとんでもなく罰当たりなものだった。
「フフフ……精霊教会の影響力は、この国全域に及びます。そこで彼らは、自分たちと食い合わせのよさそうな、塩の持つイメージに目を付けたのですよ。塩と言えば、白く美しく、これを魔除けや神への供物として用いる場所もあるほど印象がいい――」
確かに、塩の持つ魅力は計り知れない。日々料理のお伴として利用されるほど、国民にも浸透しているし、痛んだり溶けたりしないせいか清潔なイメージもある。
これはなにかあるぞと喜んでその話を受け入れてみると、案の定、セレーニテ公爵はなぜか当時六歳ほどであった娘のヴェロニカを連れてきて、とある話を持ち掛けたそうだ。
「それが、【精霊の祈り塩】の事業計画だったって訳か?」
「ご名答!」
呆れた様子のスレイバート様の前で、ゲルシュトナー公はぱちんと指を弾いて見せた。
彼の説明によると、潮の生産が盛んなゲルシュトナー領で、当時からその売却益は領地全体の収入のかなりの部分を占めていたらしい。そしてセレーニテ公爵が持ち込んだ計画は、それに目を付けたとんでもなく罰当たりなものだった。
「フフフ……精霊教会の影響力は、この国全域に及びます。そこで彼らは、自分たちと食い合わせのよさそうな、塩の持つイメージに目を付けたのですよ。塩と言えば、白く美しく、これを魔除けや神への供物として用いる場所もあるほど印象がいい――」
確かに、塩の持つ魅力は計り知れない。日々料理のお伴として利用されるほど、国民にも浸透しているし、痛んだり溶けたりしないせいか清潔なイメージもある。