明治女子、現代で御曹司と契約結婚いたします
「どうした?」
「……いろいろあったなって」
しょんぼりと愚痴を吐く祟り神。そんなものを目の前にしても桐吾の表情はあまり動かなかった。
「いろいろ、か。ならばその恨みつらみを今の久世家にぶつけてしまえ。奴らは変わらずに自己中心的な小悪党だ」
「え……でも」
「封印を解いてやったのだから、願いを聞いてくれてもいいよな」
桐吾は脅しのようなことを口にする。澪はきょとんとしていたが、抱かれている白玉が鼻にしわを寄せた。
「ふしゃぁぁ――ッ!!」
「チッ」
化け猫の抗議に桐吾は舌打ちした。なんだか気安げなやり取りで、澪はおもしろくなってしまう。よいしょ、と立ち上がった。
「……あの、私」
「うん?」
「祟るって、どうやるかわからないの」
澪は正直に白状した。