拝啓、元婚約者様 捨てた私のことはお構いなく
「今、土の声が聞こえているのか?」
ホークはフィーヌに尋ねる。
「はい。正確に言うと、土の精霊の声ですが」
フィーヌは頷く。
(気味が悪いと思われたかしら?)
ヴァルには人間の声が聞こえるし、フィーヌにはヴァルの声が聞こえる。しかし、フィーヌ以外の人間にはヴァルの声が聞こえないし、姿も見えない。唯一の例外は神恵を持つフィーヌだけだ。
これこそがフィーヌの神恵が『土の声を聴ける』と言われる理由だったが、一見すると何もないところでひとりでぶつぶつ言っているようにしか見えないのでバナージやレイナからは『気味が悪い』とよくバカにされていた。
「素晴らしいな。本当に土の声が聞こえるんだな」
「え?」
想像していたのとは違う反応に、フィーヌは驚いた。
無条件に信じてくれるその態度に、胸の奥にむず痒さを感じる。
一方のホークは馬を降り、フィーヌのことも腰を抱えて地面に下ろす。そして、背後にいたカールのほうに歩み寄った。
「カール、持ってきた目印を」
「はい」
同行していたカールはホークに命じられると、フィーヌ先ほど伝えた場所にてきぱきと杭を打ち込む。
ホークはフィーヌに尋ねる。
「はい。正確に言うと、土の精霊の声ですが」
フィーヌは頷く。
(気味が悪いと思われたかしら?)
ヴァルには人間の声が聞こえるし、フィーヌにはヴァルの声が聞こえる。しかし、フィーヌ以外の人間にはヴァルの声が聞こえないし、姿も見えない。唯一の例外は神恵を持つフィーヌだけだ。
これこそがフィーヌの神恵が『土の声を聴ける』と言われる理由だったが、一見すると何もないところでひとりでぶつぶつ言っているようにしか見えないのでバナージやレイナからは『気味が悪い』とよくバカにされていた。
「素晴らしいな。本当に土の声が聞こえるんだな」
「え?」
想像していたのとは違う反応に、フィーヌは驚いた。
無条件に信じてくれるその態度に、胸の奥にむず痒さを感じる。
一方のホークは馬を降り、フィーヌのことも腰を抱えて地面に下ろす。そして、背後にいたカールのほうに歩み寄った。
「カール、持ってきた目印を」
「はい」
同行していたカールはホークに命じられると、フィーヌ先ほど伝えた場所にてきぱきと杭を打ち込む。