大好きなお姉さまが悪役令嬢?!処刑回避のためにひきこもったら、隣国の王子に狙われているようです?2
5:大好きなお姉さまと隣国へいきます

1.

 さとうきびは、植え付けから収穫までに一年から一年半ほどかかる。
 収穫時期は、冬の三、四か月ほど。冬といってもフェルトンには雪が降らず、気温が下がって、空気が乾燥するだけ。
 となれば、砂糖作りも収穫期の冬場が忙しくなるはず。
 しかし、それは原料糖を作ることで、収穫期と生産時期の差をなくすことができるのだ。つまり冬場に一気に砂糖を作るのではなく、原料糖にしておくことで、一年中、砂糖の生産が可能となる。
 その事業計画を立てたところで、エレノアも気がついた。
 砂糖の需要が増えつつあるなか、フェルトンの者による作業だけでは追い付かない。だから父、ケアード公爵が言ったように隣国のロックウェル王国の力を借りるのが妥当であると判断した。
 フェルトンで原料糖を作り、ロックウェル王国にまで運ぶ。そしてロックウェル王国で白い砂糖を作ればいい。
 それによって、フェルトンではさとうきびの栽培、管理に力を入れることができる。
 また今までは収穫期のさとうきびにモリスが魔法をかけ、その状態を維持していた。
 しかし、味のよい砂糖を作るには、魔法は使わないほうがいいと、モリスは言う。今はまだ、砂糖事業も立ち上げ段階だから精霊たちも力を貸してくれるが、儲けに走り出したら精霊たちが逃げ、一気に魔法の効果もなくなってしまうだろうと。
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