大好きなお姉さまが悪役令嬢?!処刑回避のためにひきこもったら、隣国の王子に狙われているようです?2
 エレノアとしては、もちろんフェルトンのためには稼ぎはあったほうがいいとは思いつつも、砂糖を必要とする人に届けたいという気持ちのほうが強かった。
 だからそのためにも、さとうきびの栽培においては、極力魔法を使いたくない。
「そういうわけで、ロックウェルに行くことにしたわ。予定では十日後に出るわ」
 エレノアがそう言ったのは、教会で彼女の誕生日を祝って一か月が経ち、ちょうど彼女が学園を卒業して一年が過ぎた頃。姉妹二人で仲良く、朝食をとっていたときだった。
「んぐっ」
 唐突な話に、パンを食べていたセシリアは思わず喉に詰まらせそうになった。慌てて牛乳を飲む。
「ふぅ。お姉さま、どうしてそんなに急に?」
「急ではないでしょう? ロックウェルの人も、こちらの工場で受け入れているし。やはりわたくしがロックウェルに行くことで、ロックウェルとの信頼関係が築けると思うの」
 以前から、ロックウェル王国に行く行くと言っていたエレノアだ。それが十日後に決まっただけだというのに、セシリアの気持ちは複雑だった。
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