それが例え偽りの愛だとしても
そして――

「ああっ……!」

全身を貫く甘い衝撃。

真人様の熱い熱が、私の中を包み込んだ。

私は思わず真人様の体にしがみついた。

「真人様……っ」

彼の名前を呼ぶだけで、胸がいっぱいになる。

私の心も体も、もうすべて――この人のものだ。

小さな灯りもやがて消え、私にはもう、真人様の腕のぬくもりしか感じられなかった。

「……あの、ご満足いただけましたでしょうか。」

そっと震える声で尋ねると、真人様は優しく抱き寄せてくれる。

「ああ。初夜にしては……想像以上に満たされたよ。」

その一言が、胸の奥まで優しく染みこんでいく。

――もっと知りたい、この人のことを。
もっと深く、もっと近く。
いっそ、隙間などどこにもなくなってしまえばいい。
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