私の年下メガネくん
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いったいなんなの。
夢華は非常に怒っていた。楓子を抱き留めた爽真にも、奪い返すように抱きしめた葵にも。
私がいるのに、浮気じゃないの。あいつ、絶対にわざと転ぶ振りしたんだ。そんなわかりやすい手にひっかかって。
心の中で爽真を責める。
「なにあれ」
「ド修羅場じゃん」
女子社員が楽しそうにこそこそと話す。
「花蔵さん、どっちに転ぶと思う?」
「課長はみんなのものでいてほしい~」
聞こえる声に、夢華はあきれて笑いがこぼれた。
残念、ふたりとも私のものになるんだから。それまでにもっときれいにならなくちゃ。
夢華はネットのヘアカタログをじっくりと眺めた。