双子パパになった不屈の自衛官は飽くなき愛で純真ママを取り戻す
「陸ー、海海が泣いちゃったよ? どうしてかな?」
きょとんとして、状況をわかっていない様子の陸は、近頃は絶賛ヒーローごっこに夢中。
そんな陸とは好きな遊びが違う海は、ブロックを使って乗り物の基地を作るのにハマっている。
同じ日に生まれた双子の陸と海。
先に自然分娩で誕生した陸、帝王切開で誕生した海。一卵性双生児のふたりは、とてもよく顔が似ている。
アーモンド型の奥二重の目と、鼻筋の通ったはっきりとした顔立ちは間違いなく父親譲り。きっと成長と共に端整になっていい男になるのが想像できる。
唯一、髪質だけが大きく違い、陸は私に似て少しふわふわした癖毛で、海はさらさらのストレートヘアだ。
同じように育ててきても、互いに好きなものが違うのにも日々驚いている。双子だから趣味趣向も似るものだとばかり思っていたのに、そうでもないらしい。
「ちょうこんちゅうへんしんしてただけだよー」
陸は私を見上げてじっと顔を見つめてくる。
腰を落とし、私の太腿程度の身長の陸に視線を合わせた。
「うん。超昆虫変身はしてもいいんだけど、海が一生懸命作ってた基地壊しちゃったら、海はどんな気持ちになるかな?」
「……かいが、かなしくなっちゃう」
「そうだよね。じゃあ、海が悲しくならないように、陸も少し離れて超昆虫変身したらどうかな?」