双子パパになった不屈の自衛官は飽くなき愛で純真ママを取り戻す


「陸と海には、パパだと話すの?」


 ふたりの様子を目にしながら母が訊く。


「まだ、どうするかわからないけど……タイミングをみてだと思う」


 陸と海には、これまでパパという存在がいなかった。

 一、二歳までは父親がいない環境になにも疑問も持たなかったふたりも、保育園で周囲の友達との違いに気づくようになり、どうして自分たちにはパパがいないのかと以前訊かれたことがあった。

 パパは遠く、日本ではないところでお仕事をしているから簡単には会えない。

 はっきりとそう言ってしまえば、幼い子どもたちがそれ以上質問をぶつけてくることはなかった。

 いずれ、大きくなって事実を話して理解できる歳になれば、そのとき本当のことを話してもいいとは思っていた。

 まさか勇信さんと再会して、子どもたちがパパと初対面する日がくるなんて思いもしなかった。

 会えないと話していた父親が突然現れたなんて、子どもたちにとっては混乱するのではないかと思う。

 すぐに受け入れられないかもしれないのは、勇信さん自身も危惧していた。

 どう話したらいいのかは未だに悩むけれど、子どもたちの様子を見て、タイミングを見計らってからだろう。

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