双子パパになった不屈の自衛官は飽くなき愛で純真ママを取り戻す
「陸ー、海ー。勇信さん、大丈夫ですかー?」
浴室のドアの向こうに希穂が現れたようで、すりガラスに影が映る。
慌てて頭の中の邪念を払いのけた。
「大丈夫、ふたりとも洗い終わったよ」
「よかった、ありがとうございます。ふたりとも、耳の後ろのところに泡が残りやすいので、よくゆすいでください」
「わかった。もう少しでふたりを出すよ」
両親がそんなやり取りをしていても、子どもたちというのは自由気まま。ふたりとも、俺の体を触って「かたーい」と楽しそう。
「ママがいってたよ。パパのおしごとは、からだがつよいひとじゃないとなれないって」
海が希穂と話したことを教えてくれる。いったいどんな話をしたのだろうと思いながら、「そうだな」と同意する。
「パパ、たたかいもするんでしょ?」
特撮ヒーローが好きな陸は、もしかしたら戦闘機なんかが好きかもしれない。
「まぁ、いざとなったらな。でも、戦うよりも守るお仕事かな」
希穂が待っているからと子どもたちに伝え、バスタブからふたりを出す。
「そうだ。今度、ママと一緒にパパのお仕事を見に来るといい」
駐屯地創設イベントが近いうちにまたある。
毎年多くの子どもたちにも来場してもらい興味関心を得ているから、きっと陸と海も楽しめるはずだ。
ふたりは「パパのおしごとみたーい!」と、予想以上に食いついてくれた。