双子パパになった不屈の自衛官は飽くなき愛で純真ママを取り戻す
「えっ、木佐貫くん……!」
手を振りながら近づいてきたのは、数年ぶりに顔を合わせる木佐貫くん。そして、となりに居るのは抱っこ紐をつけた瑠奈ちゃん。
「あれ、瑠南ちゃん? もしかしてふたり……」
ふたりがにこりとして「はい」と答える。
「自分たち、結婚しました! それから、半年前にこの子が生まれて」
あれから三年以上の月日が流れた。
私が陸と海を出産したように、木佐貫くんと瑠南ちゃんも結婚し、子宝に恵まれていたのだ。
「勇信さんから、お元気だとは聞いていたけど、お子さんが誕生したところまでは聞けてなかったのでびっくり。おめでとうございます!」
瑠南ちゃんは「ありがとうございます」と微笑む。柔らかい笑顔は、すっかりお母さんの表情だ。
「希穂さんこそ、おめでとうございます。砂羽一尉から少し聞いて、驚きました。でも、またこうしてお会いできてよかったです」
木佐貫くんが、陸と海に「こんにちは!」と挨拶をしてくれる。
迷彩柄の作業服に身を包んだ木佐貫くんに声をかけてもらったふたりは、緊張した面持ちで「こんにちは」と挨拶を返した。
そんなときだった。
「砂羽一尉!」
木佐貫くんの声に振り返ると、向こうからひと際目を引く制服姿が近づいてくる。
黒のジャケットに金ボタン、胸元には階級章や徽章がきらりと光る。