双子パパになった不屈の自衛官は飽くなき愛で純真ママを取り戻す
テレビのニュースにはそれまでより敏感になり、毎日よく見るようになった。
その中で、災害支援に訪れている自衛隊員が取り上げられるニュースも何度か目にした。直接、画面越しに勇信さんを見ることはなかったけれど、陸も海もパパもあの場所で頑張っているのだと画面に釘付けだった。
災害派遣中のお知らせは、定期的に防衛省より掲載があり、今回、正式な帰還式の一報が入ってきたのだ。
半年近くになろうとする災害派遣からの帰還。子どもたちはもちろん、私自身もいち早く勇信さんに会いたい。
「ママー、パパがかえってくるの、たのしみだね!」
海がにこにこの笑顔で私を見上げる。
「はやくパパとあそびたいなー。かおつけ、さんじゅうびょうできたっておしえるんだ!」
勇信さんがいない間にもっと長くできるようになったお風呂での顔付け。陸はそれを見せたいとずっと言っている。
この数か月の間で、ふたりともできなかったことができたり、いろいろな部分でめきめき成長をしたと思う。
ソメイヨシノの桜並木が続く練馬駐屯地への道を三人で歩いていく。
しっかり手を繋いだまま入っていった駐屯地には、帰還を心待ちに集まっている隊員たちの家族の姿が多くあった。
その中には瑠奈ちゃんと娘ちゃんの姿もあり、久しぶりにあった娘ちゃんは抱っこ紐を卒業してよちよち歩きを披露してくれた。
こうして人の成長ひとつ見ても流れた数か月の月日を感じる。
ぽつりぽつりと作業服姿の隊員たちが姿を見せ始める。