双子パパになった不屈の自衛官は飽くなき愛で純真ママを取り戻す


「そのときに借りたタオルを返しにと、これを託されました」

「彼女は?」

「少し前に帰られました。朝から来ていたみたいです。どこかで会えるかと、砂羽一尉を探していたみたいですけど、見かけられなかったと」


 わざわざあのときのタオルを返しに来てくれた。ここに勤務していることはちらっと話したけれど、今日一般公開のイベントがあると調べた上で訪れてくれたのだろうか。


「そうか……悪いな」

「あ、あとこれも」

 木佐貫は一緒にメモの切れ端も差し出す。

「聞いたら、連絡先を交換されてないというので聞いておきました! 聞くまでもないですよね、知ってたら探したりしないですもん」


 そこには〝冴島希穂〟という氏名とその下に携帯の電話番号が少し右上がりの癖字で残されている。


「気が利くな。ありがとう」


 木佐貫が機転を利かせて連絡先を訊いていたことは、〝よくやった!〟と褒めるに値する。さすがにこの場でそうは言えないものの、きちんと感謝は伝えた。

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