双子パパになった不屈の自衛官は飽くなき愛で純真ママを取り戻す
渡された荷物を更衣室へと持っていき、自分のロッカーの前で紙袋を開く。
中には、あのとき貸したタオルがきちんと畳まれ透明のビニール袋に入れられていた。一緒に小さな箱が入っているのに気づき取り出す。
ボタニカル柄の正方形の箱には白いラベルが貼ってあり『Mint Green Tea』とある。箱の留め具がボタンに糸を巻き付けてある凝ったものだ。
そこに小さなカードが貼り付けてあり、『ありがとうございました』とひと言のお礼と『冴島』と彼女の名前がある。
手の中にある物を見て、つい笑みがこぼれていた。
こんなしっかりとお礼をされるようなことなどしていないのに、彼女の人柄が現れているようでほっこりする。
ボランティアで被災地に来ていた彼女。なかなか自分の生活を犠牲にしてボランティアを志願する若い女性はいない。
感心だなと思った半年後、都会でその彼女と顔を合わせるなんて思いもしなかった。