双子パパになった不屈の自衛官は飽くなき愛で純真ママを取り戻す


 砂羽さんとは十七時に現地集合の約束で、池袋駅からはスマートフォンの地図アプリを使ってお店へと向かった。

 トークアプリで送ってもらったお店を調べてみると、和モダンの創作料理のお店だとわかった。

 落ち着いた雰囲気の漂うお店で、串揚げが美味しいというから楽しみだ。


「ここだ……」


 検索したときに見た白い暖簾の店構え。入り口はこじんまりとしていて女将さんがひとりでやっていそうな雰囲気だけど、中に入ると受付があり、砂羽さんの予約名を伝えた。

 スタッフの案内で向かった半個室の席には、すでに砂羽さんが到着し席についていた。


「こんにちは。お待たせしました」


 テーブルの横でぺこっと頭を下げ挨拶をした私に、砂羽さんは「こんにちは」と爽やかな微笑で迎えてくれる。


「俺も今着いたところで、ぜんぜん待ってないです」

 そう言って向かいの席に「どうぞ」と着席を促した。

「すみません、では、失礼します」

「そんな、かしこまらないで」


 仕事の会食にでも来たかの私の態度がおかしかったようで、砂羽さんは目尻を下げる。

 緊張もあってつい変な様子になった自分が妙に恥ずかしくなった。


「場所、迷わなかったです?」

「あ、はい。地図案内で来ました」

「それならよかった。後々、駅で待ち合わせにしたほうがよかったかなと思ったりもして」


 砂羽さんからドリンクメニューを手渡される。

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