双子パパになった不屈の自衛官は飽くなき愛で純真ママを取り戻す
「冴島さん、到着したよ」
声をかけても瞼は落ちたまま。あまりにぐっすり眠っていて、起こすのがかわいそうにもなってくる。
「冴島さん」
このまま寝かせてあげたい気持ちも山々、もう一度腕を揺すると、少し傾いていた頭を起こして驚いたように目がぱっと開いた。
顔にかかったボブの髪をかきわけ、目を覚ました彼女は周囲をきょろきょろと見回す。
「あれ、ここ、うち……やだっ、私、寝ちゃってましたね」
慌てて背を起こし、「ごめんなさい」と謝る。
「すいません、やむを得ず起こさせてもらいました」
もっと遠かったらよかったのになんて思うほど。だけど彼女はまた「ごめんなさい!」と言う。
「謝らないで。そのまま寝かせてあげたかったくらいだから」
「そんな! 送り届けてもらっている身で爆睡なんて、ほんと私──」
咄嗟に少し前に揺すっていた細い腕を掴む。
それ以上謝ったりもしてほしくなくて、彼女の言葉を遮るつもりで触れていた。