双子パパになった不屈の自衛官は飽くなき愛で純真ママを取り戻す


 選んだのは、ホワイトとブラックのバイカラー切り替えワンピース。ニット素材で程よいフィット感があり、胸元でベア切り替えになっているAラインワンピースだ。

 切りっぱなしボブの髪も今日はねじってハーフアップにする。

 これまで砂羽さんと会った数回とは雰囲気の違う感じになったけれど、今日は特別な日ということで良しとした。

 十六時まであと十分を切った頃、砂羽さんからメッセージが届いた。


【ちょうど四時くらいに到着できそうです】


 もうこの近くまで来ているのかと思うとひとりでに鼓動が高鳴り出す。

 最後にもう一度自分の姿と忘れ物がないかを確認し、部屋を戸締りして玄関を出た。

 一歩外に出ると、アパートの共有廊下には冷たい風が通り抜けていく。

 コートの襟もとに顔を埋めながら表に出ていくと、向こうから砂羽さんの所有する黒い車が走ってくるのが見えた。

 連絡は取っていたけれど、直接会うのは二か月ほどぶり。

 車が目の前まで来て運転席に砂羽さんの姿が見えると、更に鼓動は速まっていく。緊張をごまかすように頭を下げた。

 ハザードランプを焚いて停車した砂羽さんは運転席を降りて私の立つ助手席側にやってくる。

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