婚約破棄されたので辺境で新生活を満喫します。なぜか、元婚約者(王太子殿下)が追いかけてきたのですが?
「それは、そうだろう。養女といっても、まったく血縁関係がないわけではないからな。娘、ではなく姪だ。侯爵の妹の娘、とでも言えばいいか?」
今まで表情を変えなかったギデオンの手が、微かに震えたのをセドリックは見逃さない。
意地悪しすぎたかと、一瞬考えたが、黙っていることでもないだろう。
「俺の婚約者だった女性だ。婚約者の出自くらい、調べるだろう? だが、エステルはそのことを知らない。それがどういうことか、覚えておいてほしい」
「なるほど……殿下も人が悪い。いや、いいのか悪いのかわからない」
ふふふ……と、突然笑い出したギデオンを見れば、動揺がよく伝わってくる。
「あぁ、だが納得した。初めて会ったはずなのに、懐かしい気がしたんだ」
ギデオンの口調が崩れた。
「なるほど。彼女の娘だからか……」
うつむいて、何かを堪えるかのように肩を震わせる。
今まで表情を変えなかったギデオンの手が、微かに震えたのをセドリックは見逃さない。
意地悪しすぎたかと、一瞬考えたが、黙っていることでもないだろう。
「俺の婚約者だった女性だ。婚約者の出自くらい、調べるだろう? だが、エステルはそのことを知らない。それがどういうことか、覚えておいてほしい」
「なるほど……殿下も人が悪い。いや、いいのか悪いのかわからない」
ふふふ……と、突然笑い出したギデオンを見れば、動揺がよく伝わってくる。
「あぁ、だが納得した。初めて会ったはずなのに、懐かしい気がしたんだ」
ギデオンの口調が崩れた。
「なるほど。彼女の娘だからか……」
うつむいて、何かを堪えるかのように肩を震わせる。