婚約破棄されたので辺境で新生活を満喫します。なぜか、元婚約者(王太子殿下)が追いかけてきたのですが?
「エステル。その『でんわ』だが、アドコック領内で使う分にはまだいい。だが、まだそれ以外に広める時期ではない。だから、決して領民以外には見せないほうがいい」
「どうしてですか? むしろ遠く離れた人と話をしたいですよね、みんな。ここから遠く離れて暮らしている家族とか」
「ああ、君の言いたいこともわかる。だから俺は、まだ広める時期ではないと言ったんだ。広め方にもいろいろ方法はあるだろう?」
「そうですけど……」
せっかく父の力を借りて、これからたくさん『でんわ』を作って、みんなに使ってもらおうと意気込んでいただけに、セリオの言葉は少しショックでもあった。
「だが、その『でんわ』についてヘインズ侯爵に相談するのは間違ってはいない。彼の助言を聞いて、いつ、どんなときに『でんわ』を発表するか、決めたほうがいいだろう。彼ならばその辺も熟知しているしな」
「セリオさんは、父のこともご存知なのですか?」
そこでセリオは、はっとした様子で、目を大きく見開いた。
「いや、まぁ……ヘインズ侯爵といえば、国家魔導技師で有名だからな。だから、俺だって知っている」
「どうしてですか? むしろ遠く離れた人と話をしたいですよね、みんな。ここから遠く離れて暮らしている家族とか」
「ああ、君の言いたいこともわかる。だから俺は、まだ広める時期ではないと言ったんだ。広め方にもいろいろ方法はあるだろう?」
「そうですけど……」
せっかく父の力を借りて、これからたくさん『でんわ』を作って、みんなに使ってもらおうと意気込んでいただけに、セリオの言葉は少しショックでもあった。
「だが、その『でんわ』についてヘインズ侯爵に相談するのは間違ってはいない。彼の助言を聞いて、いつ、どんなときに『でんわ』を発表するか、決めたほうがいいだろう。彼ならばその辺も熟知しているしな」
「セリオさんは、父のこともご存知なのですか?」
そこでセリオは、はっとした様子で、目を大きく見開いた。
「いや、まぁ……ヘインズ侯爵といえば、国家魔導技師で有名だからな。だから、俺だって知っている」