初恋のやり直し ~過去に私をふった彼からの猛アタック~
 予算も納期も限られている中で効果を出すための企画をつくるのは骨が折れる。
 どの案も一見するといいように感じるけれど、実際に効果がでるかイマイチ判断できないのだ。

 肘をつき、ぐしゃりと前髪を手で潰しそうになって、慌てて髪を梳く。
 余裕がなくなったときの癖が出てしまって、自然と溜め息が零れた。

「ちょっと場所を変えようかな」

 机がいくつも並ぶ自席ではなく、休憩スペース兼ミーティングエリアに場所を移してパソコンを開く。
 本来の執務エリアとは違い、飲み物のサーバーや軽食コーナーなどもあり、休息を挟みながら仕事の相談ができるスペースになっていた。

 もしかしたら、ここなら誰かいるかもしれないし、いいアドバイスをもらえるかもしれない。

 そう思ってきてみたけれど、私の他に人はおらず、そのまま暫く仕事をしていたものの、誰もこなかった。

(こんな時間じゃ、誰もこないか……)

 ちょっとだけ期待していた自分に呆れつつ、先ほどからほとんど進んでいない資料をぼんやりと見つめる。
 またしても深い溜め息が零れそうになったところで、ふと後ろから声をかけられた。

< 18 / 55 >

この作品をシェア

pagetop