敵国の王に囚われた皇女は、愛に溺れる
このままでは押し返せない――ならば、士気を立て直すしかない。

「皇太子アレクサンドラはここにいる!」

私は馬上で槍を高く掲げ、声を張り上げた。

「皆と共に戦うぞ!」

その瞬間、兵たちの目に再び光が宿るのが見えた。

鬨の声が大地を震わせ、旗が力強く翻る。

私の心臓もまた、戦の鼓動と一つになって高鳴っていた。

「おおおおっ!」

雄叫びが戦場に響き渡る。

私の元へ集まろうと、兵士たちが前線を押し上げてくる。

「皆でお姫様を守るぞ!」

誰かが叫び、それが合図のように後方からも兵が押し寄せる。

疲弊していた顔に再び闘志が宿り、盾と槍が一斉に前へと進んだ。

「いいぞ! 押すんだ!」

私の命令が波紋のように広がり、最前線が目に見えて前進していく。

土煙が舞い上がり、敵軍が一歩、また一歩と退き始めた。

その時だった――。
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