灯りはそのままに
あ⋯⋯。
開いてみると、シュウジからだった。
毎日といっていいほど、メールをくれる人。
本当に彼は奇特な人だな⋯⋯と、いつも思う。
「ピノコ、お疲れ様。夏休みは帰省するの?」
私の携帯のアドレス帳には、シュウジ以外の異性はいない。
「お疲れ様。帰省はしないよ」
それだけ返信した。
私って、感じが悪いだろうか。
でも、一体どう返していいのか私にはわからなくて⋯⋯。
*
シュウジとの出会いは、大学に入学して間もない頃。
午後が休講になったある日、私は気まぐれで一人、ふらりと相模湖へ向かった。
住んでいるのが高尾駅のすぐ近くなので、電車で一駅だが、まだ行ったことがなかった。
遊覧船に乗りたいのに、駅からの道をちゃんと調べなかったので、何処へ向かっていいのかわからず、キョロキョロしていた。
平日、その時刻の相模湖駅は人もまばらだった。
開いてみると、シュウジからだった。
毎日といっていいほど、メールをくれる人。
本当に彼は奇特な人だな⋯⋯と、いつも思う。
「ピノコ、お疲れ様。夏休みは帰省するの?」
私の携帯のアドレス帳には、シュウジ以外の異性はいない。
「お疲れ様。帰省はしないよ」
それだけ返信した。
私って、感じが悪いだろうか。
でも、一体どう返していいのか私にはわからなくて⋯⋯。
*
シュウジとの出会いは、大学に入学して間もない頃。
午後が休講になったある日、私は気まぐれで一人、ふらりと相模湖へ向かった。
住んでいるのが高尾駅のすぐ近くなので、電車で一駅だが、まだ行ったことがなかった。
遊覧船に乗りたいのに、駅からの道をちゃんと調べなかったので、何処へ向かっていいのかわからず、キョロキョロしていた。
平日、その時刻の相模湖駅は人もまばらだった。