初夜に暗殺された王女は魔獣の国で再起する~魔獣の国の王の求愛がとまりません
あまりにもひどい仕打ちだ。

アリアはわがままな妹だったが、兄には信頼されていると思っていた。
だけど違ったのだろう。

いや、今は考えまい。

精いっぱいこの素晴らしい入浴を謳歌しよう。

「ふぅ」

思わずため息がもれると、侍女がうらやましそうにつぶやいた。

「すごくきめ細やかなお綺麗な肌ですわ。こんなにたわわな胸とそれなのにこの細い腰。素敵ですわ」

「そ、そうかしら?」

自分の容姿が優れていると思ったことはない。
お前の母親に似て、下品な顔をしているとずっと王妃に言われ続けていたからだ。
婚約者のダニエルですら素敵だとか綺麗だとか言ってくれたことはない。

物心がついたころにはいなくなっていた母親だったが、王をたぶらかしてだましてお前を産んだ最低な下品な遊女だったと言われ続けていたからその母親に似ているということは自分は最低な人間だと思い続けて育った。

だからだろうか?
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