星を救いたいわたしと、かりそめのあなたたち
結局、お母さんと一緒に、日本の観光名所の一つ一つをこと細かく教える流れになってしまった。
今頃、タコ型宇宙人――アリュール星人さんたちは、地球の調査という名目で宇宙船に乗って、あちこち観光しているかもしれない。
はあ……。
これも星おこしにつながるのかな?
頭をぐるぐるとめぐらせていると、ひときわ元気がいいユリちゃんが言った。

「日和ちゃん。すっかり有名人になっちゃったね」

はっとして顔を上げると、クラスのみんながガヤガヤとわたしのことを注目していた。
思わぬ反応に動揺していると。
胸の前で両手を組んだユリちゃんが、大きな目でキラキラさせる。

「高級マンション暮らしに、宇宙人さんとの交流。初めて聞いた時はびっくりしたー」
「わたしも、びっくりしたよ」

尊敬するように言われて、わたしは困ったように頭をかいた。

「……ユリちゃん。実はね、昨日、日本の観光名所を教えてほしいって、宇宙人さんたちに追いかけ回されちゃったの。もうー、わたしの新生活、しっちゃかめっちゃかで……!」
「そうなんだ。でも、うらやましいな。毎日、宇宙人さんに会えるなんて」

事情を打ち明けると、ユリちゃんはぱあっと目を輝かせた。
多大な借金はあるけど……いきなり、ボロアパートのビンボー生活から、高級マンション暮らしに変わった。
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