星を救いたいわたしと、かりそめのあなたたち


「日和ちゃん、おはよー」

翌日、わたしが教室に入ると、前の席のユリちゃんが声をかけてきた。

「おはよう、ユリちゃん」

わたしはそう言うと、机にカバンを置いた。
すると、ユリちゃんはぱちくりと目を瞬かせる。

「日和ちゃん、何かあったの?」

突然、話をふられて、わたしはドキッと心臓がはねる。
あの後、宇宙空港のラウンジに行って、かたっぱしから攻略本を調べたけれど。
どの情報が、サイカくんの望みをかなえられるものなのか、分からなかったんだよね。
思い悩んでいたら、ユリちゃんは何故か、じっとわたしを見つめた。

「もしかして、好きな人のことで悩んでいるの?」

ユリちゃんに言われて、わたしの胸がきゅんっと震えた。

「日和ちゃん。恋はね、走り出したら止まらないものだよ」

ユリちゃんは人差し指を立てて、恋のアドバイスをする。

「好きな人に会いたくて、震える日が来るかもしれないよ」
「震える日?」
「心配しなくても、その日が来たら、嫌でも分かるよ」

ユリちゃんの言葉に、こくり、とうなずき返すのがせいいっぱい。
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