星を救いたいわたしと、かりそめのあなたたち
思い出をひとつ思い出すたびに、胸がキリキリと痛む。
増えれば増えるほど、悲鳴を上げる。
明日も当たり前みたいに、わたしの横に彼がいると思っていた。
でも、当たり前じゃなかった。
一緒にいられることが、奇跡だっていうことを分かっていなかった。
こんなに苦しいくらい、サイカくんのことが大事なのに……。

「眞中さん、心配するなよ。サイカは、絶対に消えたりしない。俺のライバルだからな」

一瞬、自分の心を読まれたかと思った。
だって、周防くんは奇襲と言っても過言じゃないことを告げてきたから。

「俺は最初、眞中さんのこと、大切な友達だと思っていた……。それが恋に変わったのは、いつからだっただろ……」
「え……?」

周防くんの意味深な言葉に、わたしは思わず、きょとんとする。

「いつから眞中さんのことを好きだったのか、分からない。でも……」

周防くんは決意を込めて、わたしを見つめた。

「サイカに先越されてしまったけれど、俺だってサイカに負けないくらい、眞中さんのことが好きだ!」

思いもよらない告白と同時に。
周防くんの腕が、ふわっとわたしの身体を抱きしめる。
その瞬間、顔がかあっと熱くなるのを感じた。

「眞中さんのこと、諦めたくない。眞中さんの隣にいきたい……」

息がかかりそうな距離に、周防くんの顔があった。
鼓動が、さらに激しくなるのが分かった。

「こんな大変な時だけど、眞中さんのそばにいたい。眞中さんの力になりたいんだ!」
「……周防くん」

その言葉を言うのに、どれだけの決意が必要だったんだろう。
どこまでもまっすぐな想いに、わたしの心が大きく揺れたんだ。
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