政略婚の妻に、王は狂おしく溺れる ―初恋の面影を宿す王妃―
言葉を続けながら、胸の奥でひそやかな問いが生まれる。

この人を、本当に愛せるのだろうか。

戦場で名を馳せた荒々しい王。

初めて出会ったのは昨日。

なのに、私の人生はもうこの人と結びつけられようとしている。

迷いを抱えたまま顔を上げると、ラディウス王が真っ直ぐに私を見つめていた。

その瞳には、熱と静けさが同居している。

「愛しぬく事を誓います、だ。」

まるで迷いを見透かされたかのように、彼は促した。

私は思わず手をぎゅっと握る。

「愛してもいいんですか?」

「当たり前だ。君は今日から俺の妻だ。」

その声は不思議とあたたかく、胸の奥に灯をともす。

もう逃げられない——けれど、不思議と怖くはなかった。

私はうんと頷き、はっきりと告げる。

「夫を、一生愛しぬく事を誓います。」
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