政略婚の妻に、王は狂おしく溺れる ―初恋の面影を宿す王妃―
「かわいい……俺のリフィア。」

足元に触れられ、水音が響く。

「ああんん……」

キスが鎖骨、胸、お腹、腰へと落とされる。

そして吐息が敏感な場所にかかる。

「ふぁ……あっ、ダメ……」

溢れる蜜を吸われておかしくなりそうだった。

そして、ラディウスの熱が、私の奥へとゆっくり沈んでいった。

「……っ、あ……」

思わず背を反らすと、彼が私の髪をすくい取り囁いた。

「大丈夫だ。怖くない。……リフィア、俺を感じてくれ。」

胸の奥からこみ上げる甘い痛みに、涙がにじむ。

けれど、その涙さえもラディウスの唇が掬い取ってくれる。

「綺麗だ……声を我慢しなくていい。」

彼の言葉に導かれるように、私の口から切なげな声が零れた。

「ぁ……あぁっ……」

強く抱きしめられ、胸と胸が触れ合う。

汗ばんだ肌が重なり、熱が私を溶かしていく。

下腹部に響く律動に合わせ、甘い快感が全身を駆け抜けた。
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