政略婚の妻に、王は狂おしく溺れる ―初恋の面影を宿す王妃―
「リフィア……俺の、妻。」

耳元で告げられる低い声が、心の奥を震わせる。

「ラディウス……っ、わたし……」

言葉の続きは熱い口づけに塞がれ、私たちは何度も結ばれた。

痛みはやがて、甘い悦びに変わっていく。

彼の中に抱かれているだけで、胸がいっぱいになる。

「もう、離れられない……」

そう思った時、ラディウスが深く私を抱き締め、溶けるような吐息を重ねてきた。

更にラディウスの腰の動きが激しくなり、私の中を熱が突き上げる。

「……あぁ、気持ちいい……」

自分の口から洩れた声に、頬が熱を帯びた。

夫であるラディウスからもたらされる悦び――それが信じられないほど甘美で、不思議で仕方がなかった。

「気持ちいいか……?」

耳元で囁かれ、私は小さく首を縦に振る。

「もっと、悦びを与えてやる。」

その言葉どおりに、さらに奥へ奥へと深く入り込んでくる。
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