政略婚の妻に、王は狂おしく溺れる ―初恋の面影を宿す王妃―
胸が熱くなり、顔が真っ赤になる。

そんな私を見て、ラディウスは喉の奥で笑った。

「何を恥じる必要がある? おまえはもう俺の妻だ。」

射抜くような視線に頬が熱くなり、私はうつむいた。

朝の光が白い寝台を照らし、私は慌てて布団を胸元まで引き寄せた。

その仕草を見たラディウスは、何も言わずにテーブルに置かれたパンを取り、私の手の届くところへ差し出してくれる。

「ありがとう……」

そう小さく呟き、目を向けると、皿にはソーセージとハムエッグも並んでいた。

私はフォークを取り、一本のソーセージを刺すと、思い切ってラディウスの口元へと差し出した。

「何をしている?」と彼が目を細める。

「……やってみたかったの。夫に食べさせるのを。」

頬が熱くなるのを感じながら、勇気を振り絞って告げた。

ラディウスは一瞬だけ目を瞬かせると、フォークに刺さったソーセージをそのままパクリと噛み切った。
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