最強スパダリ吸血鬼が私を運命の人だと言って離してくれない！

二人で料理を始める。


フライパンの前に立つかげくんは、信じられないくらい手際がいい。


玉ねぎのみじん切りも、私が涙目になりながらも必死で切っているところを、かげくんは包丁をスッと動かしてあっという間に均一に刻んでしまう。




「前から思っていたんだけど……かげくんって料理上手だね」





「小さいころから母さんの手伝いしてたからな」






「すごい……」




「ふふ、惚れ直した？」





「べ、別に！」



ドキドキしながらもかげくんの手際に見惚れているのは事実。




かげくんが油をひいたフライパンに玉ねぎを投入すると、ジュウゥッッ！！といい音がなる。




木べらでリズムよくかき混ぜて、焦げないように火加減を調整している。



彼の真剣な横顔に、思わず見とれてしまう。



あっ！



ダメダメっ！




私も手伝わなきゃっ！




味噌汁くらいなら私にもできるはずっ！