最強スパダリ吸血鬼が私を運命の人だと言って離してくれない!
「……ごちそうさまでした」



食器を片づけ終えたころには、すっかり夜も更けていた。




かげくんのお母さんが笑顔で「ひかりちゃん、今日は泊まっていきなさい」と言ってくれて、ご好意に甘えることになった。





シャワーを済ませ、かげくんの部屋のベッドの上にちょこんと座る。



「……ほんとに泊まっちゃってよかったのかな」




「いいに決まってるだろう。母さんだって喜んでいたし」




ぅぅっそんなこと言われてもっ!胸がどきどきして落ち着かないよっ!




かげくんの部屋はキチンと整頓されていて、彼らしい落ち着いた雰囲気を纏っている。


けれどベッドに二人、というシチュエーションは……あまりにも緊張してしまう。




「そんな端っこに座ってどうするの、こっちにおいで」


「だ、だって……!」




「いいから」




かげくんにぐいっと手を引かれて、私は彼の腕の中に縮こまる。
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