Devil's Night
 
 長いまつ毛でかげる瞳。


「知ってるよ。またあの男にあって、好きになったんだろ?」


――また?


 まるで、私が以前にも、彼を好きになったことがあるような言い方だ。


「裏切り者」


 冷たく見下ろしているカイの両手の指が、不意に私の首に巻きついた。


「あ……くっ……」


 カイの瞳の強さに圧倒されて、声が出ない。


「初めてお前の心変わりを知ったときは、怒りを抑えられなくて、このままこうやって、絞め殺してしまった。あれはロシアの北の方の街だった」


――殺した? 私を?


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