Devil's Night
 
 ぼんやりと娘のことを考えながら絵莉花の使っていた食器を見つめていたとき、ダイニングでバタン、と何かが倒れる音がした。


「ハル?」


 キッチンから音がした方をのぞく。


 床に倒れている陽人の背中が、ピクリピクリとけいれんするようにふるえている。一瞬、何が起きたのかわからない。


「陽人!!」


< 148 / 359 >

この作品をシェア

pagetop