Devil's Night
 
「ごめんなさい……」


 それしか謝罪の言葉を知らない。


「ごめんなさい」


 そう口にするたびに、わけもなく涙がこぼれ、その涙と一緒に、自分の中の穢れが流れ出ていくように清らかな気持ちになる。体中が燃えるように熱く苦しいのに。後はもう死を待つしかないのに……。


「ごめんなさい」


 神父様は教会にあるマリア像のように微笑んだ。


「もういいよ」


彼は美しい笑みを浮かべたまま、ゆっくり目を閉じて再び床に崩れた。
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