Devil's Night
 
 誰も居なくなってから、神父は私の近くに寄って口を開いた。



「懺悔をしなさい。私の耳がお前の声を聞き取れる内に」



「神父さま……」



 木こりがそう呼んだように、私も彼を『神父様』と呼んでみた。それだけで、なぜかはわからないけど、とても厳かな気持ちになる。


「神父さま、ザンゲとは何ですか?」


 そう尋ねると、神父の顔に深い憐れみの表情が混ざったが、やがて諦めたように微笑んだ。


「自分が無知であったことを悲しみなさい」


その言葉の意味もわからない。ただ、こんなに優しく微笑む人が、私の為に致命的な傷を負ってしまったことが申し訳なかった。

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