Devil's Night
 
 カイの瞳が一瞬、窓の方に向いた。明らかに日没を意識している。


「こんなときに……」


 吐き捨てるようにつぶやいた顔は憂鬱そうに雲っているが、その目は不気味な自信を宿しているように見える。


 不意にジャラリ、と冷たい音がした。カイの両手が私の首の左右に置かれている。喉に鎖のあたる感触があった。


「鍵は?」


 鎖がグッと喉に食いこむ。それでも私は首を横に振った。


「美月。本当に殺すよ?」


 カイが本気なのはわかっている。もう時間がないのだ。
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