Devil's Night
 
 カボチャ、コウモリ、魔女、黒ネコ。


 広大なモールの中も、随所にハロウィンらしいディスプレイがされている。


 平日なのに買い物客が多く、人ごみの中、お目当てのプレゼントを探す絵莉花に引っ張り回されたが、娘が納得するオモチャを見つけるのに1時間近くかかった。


「じゃ、食事に行こうか」
と、駐車場に近い出口へ向かって歩き出した夫が、ジュエリーショップの前で足を止めた。


「美月。あれ、どう?」


 夫が指さしたのは、ショーウィンドウに飾られたダイヤのネックレス。シンプルなデザインが、その石の高級感を更にひきたてているように見える。


「きれい……」


 1カラットはあるだろう、まばゆいほどの輝きに思わず目を奪われる。
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